宝石商になって効率よく高価な宝石を狙え!『宝石の煌めき』紹介
◆プレイ人数
2~4人
◆プレイ時間
30~40分
◆ルールの難しさ
簡単!勝つ上では戦略性が求められる
『宝石の煌めき-splendor』をプレイしてきました。
2014年のドイツ年間ボードゲーム大賞にも入賞したかなり有名なゲームですね。
大きめのゲームではありますが、ルールや目指すところはかなりシンプルで分かりやすいです。
プレイした所感としては、「煩雑なものをひたすら削ぎ落したドミニオン」といった感じ。ターンを重ねるごとに次にできることがどんどん増えていく、いわゆる拡大再生産系のゲームですね。カタンの開拓者たちとかが含まれます。
シンプルなだけに戦略的な上手さが求められるように感じました。
◆ルール説明
ゲームの目的は「カードやボーナスタイルを獲得し、名声ポイントを15点集めること」です。15点に達した人が出たら、そこから親までターンを続けて、最終的に点数が高い人が勝者となります。
プレイしている様子はこんな感じ
場には「宝石チップ」「発展カード」「ボーナスタイル」が並べられます。
手元には獲得した宝石チップ、発展カード、ボーナスタイルを置くことができますが、宝石チップは一人につき一度に10枚しか所持することができません。
プレイヤーが自分のターンにできる行動は
カードの入手:
1、手元の宝石チップを使用して発展カードを獲得する。
もしくは 宝石チップの入手:
2、異なる色の宝石チップを1つずつ合計3枚獲得
3、同じ色の宝石チップを2枚獲得(ただし場の宝石チップが4枚以上ある場合のみ可能)
4、任意の発展カードを「予約」し、手元に置いて他のプレイヤーに買われないようにする。ジョーカーチップ(どの色のチップとしても使える宝石チップ)を1枚入手。
のどちらかです。
購入した発展カードには、勝利点である名声ポイントが含まれているものがあるのに加えて、次回以降の発展カードの購入で宝石チップ1枚分割引できる効果があり、買えば買うほど次の発展カードが買いやすくなっていきます。
つまり最初は安めの発展カードを買い、いいタイミングで高い発展カードを購入して一気に名声ポイントを稼いでいく感じですね。
特筆すべきはそのバランスの良さです。上記のチップの稼ぎ方のルールに対応して、名声ポイントがたくさんもらえる発展カードは一色の宝石チップを大量に必要にしたり、多数の色の宝石チップが必要になります。
さらに発展カードを獲得できた枚数に応じて、「ボーナスタイル」を入手することができます。早い者勝ちで、例えば「赤の発展カード×3枚、青の発展カード×3枚」を入手できたプレイヤーに3名声ポイントなど。
このようなルールのもと、時計回りで順番にターンを行っていき、最初に名声点を規定数まで稼ぐことができ最大のポイントを持っていたプレイヤーが勝利となります。
◆プレイした感想
・ルールがかなり洗練されていて、バランスが素晴らしいゲーム!
「あの発展カードが欲しいから次のターンは赤色と青色と白色のチップを入手して・・・」
「次のターンはこの発展カードが手元にあって赤のチップの消費は1枚少なくて済むから次は緑を2枚獲得しておけばOKで・・・」
「あっ 隣の人が緑を取っちゃって残り3枚になっちゃったから取れない!うーんこっちを狙おうかどうしようか・・・」
「あーでもこのボーナスタイル取りたい…〇〇さんも同じ色の発展カード集めてるし早めにこの発展カードは予約しちゃったほうがいいかも…」
「でも予約を使うとチップが一枚しかもらえないから手戻りなんだよな…ここは緑は一枚確保しておいて、次の動きを考えて他のチップを2枚とっておいたほうが賢明か・・・?」
などなど、チップを取る条件と、カードを「確保」しておくことができるルールなどかなり洗練されている印象でした。やることがかなり明確なのもいいですね。
安い発展カードを購入すると次の行動がやりやすくなるが、それをあまり買いすぎると名声点を稼げなくなってしまう。どこで名声点を取りに行くほうに切り替えるのか・・・?タイミングがかなり重要です!ドミニオンで勝利点買いに行くタイミング測るのと同じ雰囲気を感じる。
・発展カードのコストはまちまち
買われた発展カードの位置には山札から補充されるのだが、これは完全にランダム。なので苦労して宝石チップをためて欲しい色の発展カードを購入しても、次に補充されるのがより安いコストの発展カードの可能性もある。そういう意味で運もスパイス的に効いている。場が高コストのカードばかりなら、他のプレイヤーが買ってくれて、場を更新してくれるのを待つのも戦略の一つかも。
・「確保」で他のプレイヤーの邪魔もできる。
基本的に自分がやりたいことを他のプレイヤーの動きを見ながら行っていくゲームですが、他のプレイヤーが欲しがっているものが(所持している宝石チップなどから)把握することができれば、あえて他のプレイヤーを邪魔するためだけにその発展カードを「確保」してしまうというのも手の一つ。ただし、確保した場合にはチップは1枚しか入手することができないので、これもタイミングと戦略との兼ね合い。
ちなみに邪魔するだけなら、必要なチップを3枚以下にしてしまうというのも手の一つだ。
・プレイは結構淡々としている
プレイヤー同士が干渉するシーンももちろんあるが、基本はプレイは淡々と宝石チップの確保と買い物が繰り返されることによって進行する。なので場がドッと盛り上がるシーンがあまりないのがネックか。ルールを洗練するに伴って、ゲームに華がなくなっちゃってるような印象がある。
今回は4人でプレイしたが、2人プレイだとまた違った様相を見せるようにも思う。気にするプレイヤーが一人だけなので、戦略性が大きく向上するだろう。こちらの場合の「宝石の煌めき」も一度体験してみたく思った!